本記事は、AIエージェント・ストラテジスト試験(AICX協会主催)の公式シラバスver1.0 Chapter 4 / Section 21「ワークフロー設計:変数と条件分岐」 の解説です。Section20のトリガー+アクションに、変数と条件分岐を組み込むことで、顧客や案件の特性に応じて処理を柔軟に変えられるようになります。
変数:処理を柔軟にする「値」
変数とは、ワークフローの中で扱う 顧客・案件・金額・リスクなどの値 です。たとえばCRMから取得した案件情報(業界、案件規模など)を変数として管理し、その値に応じて処理を分岐させます。同じワークフローでも、変数の値によって異なる経路をたどらせることで、画一的でない処理が実現します。
条件分岐の3種類

| 種類 | 決め手 | 例 |
|---|---|---|
| ルーティング | 3つ以上の多方向に振り分け | 業界別に「製造/金融/小売/汎用」の4テンプレートへ |
| If/Else | 二択の分岐 | 案件規模1,000万円以上なら詳細版、未満なら簡易版 |
| フィルタリング | 通過/遮断の選別 | 受注した提案書のみ通し、失注した提案書は除外 |
判別の決め手はシンプルです——ルーティングは「3つ以上の多方向」、If/Elseは「二択」、フィルタリングは「通過/遮断」。同じ「分岐」でも役割が違うので、設計時に意識して使い分けます。
分岐の粒度:「最も影響する変数」に絞る
条件分岐の設計で最も重要なのは 「どの変数で、どの粒度で分岐させるか」。すべてを細かく分岐させるとメンテナンスが大変になり、新しいパターンが増えるたびに設計変更が必要に。逆に一切分岐しないと、業界の異なる顧客に同じ構成の提案書が届いてしまいます。ストラテジストに求められるのは、提案の成否に最も影響する変数に絞って条件分岐を設計すること。たとえば「業界」と「案件規模」の2つが最重要なら、その2つだけで分岐させれば 品質と保守性のバランス が取れます。
エラーハンドリング:「想定外」を想定して設計する
どれだけ丁寧に設計しても、実運用では想定外が起きます(外部APIが応答しない、想定外の入力、出力形式の違いなど)。これに備えるのが エラーハンドリング。これは If/Elseの応用で、「正常に処理できたか?」で分岐させ、正常系はそのまま次へ、異常系は別の処理(フォールバック)を実行します。

たとえばAPIコールが失敗したとき、「ワークフロー全体を停止する」のではなく、「担当者にSlackで通知し手動対応を依頼する」フォールバックを設計しておけば、エラーが起きても業務が完全には止まりません。これは Human-in-the-Loop の設計と直結します。完全自動化を目指しつつ、異常時に人間が介入できる経路を残す——これがガバナンスを保ちながら安全に運用する条件です。
試験ではこう問われる(予想問題)
本試験は架空企業のケースをもとにした多肢選択式(4択)です。Section21の理解度を測る問題は、たとえば次のような形が予想されます。選択肢をクリックして解答してみてください(※当サイト独自の予想問題であり、公式の出題ではありません)。
次の3つの処理に当てはまる条件分岐の種類の組み合わせとして正しいものはどれか。
X:問い合わせを「技術」「請求」「苦情」「その他」の4カテゴリに振り分ける
Y:申請金額が10万円以上なら部長承認、未満なら自動承認に分ける
Z:FAQ候補のうち信頼度スコア0.8以上の回答だけを採用し、それ未満は除外する
このセクションの要点まとめ
- 変数は顧客・案件・金額などの値。値に応じて処理を分岐させ、画一的でない処理を実現する。
- 条件分岐は3種類=ルーティング(3つ以上)/If/Else(二択)/フィルタリング(通過・遮断)。
- 分岐の粒度は「最も影響する変数に絞る」。細かすぎ=保守困難、粗すぎ=画一的。
- エラーハンドリングはIf/Elseの応用。異常時は全停止でなくフォールバックで人に戻す(Human-in-the-Loop)。
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※本記事は、AICX協会 公式シラバスver1.0 の構成(Section21「ワークフロー設計:変数と条件分岐」)に基づき、当サイトが独自に解説・例示したものです。公式テキスト本文・図版の転載は行っていません。図はすべて当サイトのオリジナルです。例示や予想問題は当サイトオリジナルであり、実際の出題内容を示すものではありません。最新の正式情報は AICX協会公式サイト をご確認ください。


